妊娠糖尿病と診断された場合、血糖測定を行いながら食事療法・運動療法・薬物療法を行いながら血糖をコントロールしていくことが大事です。(参考URL:妊娠と妊娠糖尿病)
運動することで
- 基礎代謝を高め、血糖コントロールを改善
- ストレス解消・気分転換
- 筋力・体力の強化
- 血流改善
- 腰痛・肩こりの解消
- 運動不足の解消
などとても良い効果があります。(参考URL:糖尿病と妊娠-ニプロ株式会社)
特に血糖値が上がりやすい食後1~2時間後に20分ほどの軽い運動をすると食後血糖値もかなり良くなったので私も意識的に運動を取り入れるようにしています。
ただ、第一子妊娠時に妊娠糖尿病になって「たくさん動かなきゃ!」と1万歩以上歩いたりしてお腹がよく張ってしまって後期に切迫早産にもなったりしました。
身体の状態によっては運動できない場合があったり、注意点もあるので、主治医に相談しながら運動を取り入れることが大事です。
この記事では、運動療法の効果や運動ができない人、注意点、そしておすすめしたいマタニティでもできる運動を紹介します。
関連記事:妊娠糖尿病の食事と血糖値の記録【分割食メニュー】栄養指導受けながら改善しました
関連記事:妊娠初期から糖負荷試験に引っかかった!【第二子妊娠で二度目の妊娠糖尿病】
妊娠糖尿病に運動は効果的!何に気を付ければいい?
第二子妊娠で15週に糖負荷試験を受けて妊娠糖尿病判定を受けてから食事管理がスタートしました。
私の場合、1日6食の分割食がスタートし、食事記録と血糖測定が始まりましたが、特に医師からは「適度に運動してください」とは指示されませんでした。
でも、後からもらった『糖尿病と妊娠』の資料には「注意しながら運動もしよう!」と書かれてありました!
食後血糖が上がる1~2時間以内に軽い運動をしたり、少し動き回ったりするだけでも血糖値は良くなるというのは感じていたので、お腹のハリや体調に注意しながら適度に取り入れるようにしています。
ただ、何に気を付けたらいいの?運動して本当に大丈夫?と心配になるところではあったので、あらためていろいろ調べてみました。
個人個人の体調や身体の状態によって違うので必ず主治医に相談しながら取り入れる必要があるのですが、参考になれば嬉しいです。
運動療法の効果|血糖コントロールの改善だけではなく分娩時の体力強化にも
妊娠中の運動はいろいろな効果があり、妊娠糖尿病には非常に有効であると言われています。
基礎代謝を高める→血糖コントロールの改善
妊娠期間中を快適に過ごす→ストレス解消・気分転換
足腰の筋力アップ→分娩時に必要な筋力・体力の強化
全身、特に骨盤内の血流改善
腰痛・肩こりの解消
運動不足の解消・肥満予防
糖尿病と妊娠-ニプロ株式会社
第一子妊娠時に陣痛が始まったとき、あまりの辛さに一番最初に頭に浮かんだのが「え、こんなんで生まれるまで体力持つの?!」。
血糖コントロールはもちろんですが、分娩時のために体力をつけておくためにも適度な運動は大事ですね…。
ただ、身体の状態によっては運動しちゃいけない場合もあるので、運動できない場合や注意点も紹介しておきます。
運動できない場合|切迫早産や貧血の人は要注意
切迫流産・早産ほか産科的に問題がある
重症の網膜症・腎症・高血圧症がある
1型糖尿病*で血糖の変動が激しい
関節炎など整形外科的な問題がある
重度の貧血がある
*1型糖尿病でも運動可能ですが、低血糖に注意し慎重に行いましょう
糖尿病と妊娠-ニプロ株式会社
第一子妊娠時に妊娠糖尿病になったときに、血糖値を下げなきゃ!と思って1万歩以上歩いたりしたりしたのですが、子宮頸管長が短くて切迫早産になりました。妊娠糖尿病もあったし絶対安静だったので2週間ほど管理入院しました。
絶対安静となると家事もできなくなるし極力動けなくなります。切迫早産で2か月くらい入院する人もいるので、お腹のハリや出血がある場合は特に運動は非常にリスキーです。
まずは主治医に相談して運動していいか確認。
おすすめの運動と運動するときの注意点|何をいつどのくらいできる?
具体的にどんな運動が勧められているのか、時間帯、頻度などについても記載がありました。
勧められる運動<有酸素運動>
・ウォーキング・体操・マタニティビクス・アクアビクスなど 準備運動・整理運動も必ず行う
・食後1~2時間後がよい、食前・食後30分以内は禁止 子宮収縮が少ない10~14時が勧められる
・15~30分/回、3~4回/週くらい
糖尿病と妊娠-ニプロ株式会社
食事管理が始まったばかりは、数値が悪いと転院しないといけない…という恐怖もあって、食べたらすぐ血糖値を下げなきゃ!と動いていたのですが、食前・食後30分以内は運動禁止とされています。
最初の頃は15週でまだお腹も大きくなく、つわりもおさまっていて体調も良かったのですが、食後30分は運動禁止と知ってすぐにやめました。
また食前30分以内は、空腹の状態で運動するとアドレナリンが出て低血糖になりやすく、反動で食事を摂ったときに逆に血糖スパイクが起こりやすくなります。
「空腹で運動するとやせる!」とどこかで聞いたことがありましたが、糖尿病の人にとっては全くの逆効果になりかねません…。
運動する時の注意点
・運動療法を行う前に医師によるメディカルチェック(内科・産科・整形外科)を必ず受けてください。
・運動前後に血圧・脈拍・血糖を測定しましょう
母体の心拍数は135回/分未満にし、水分を十分に摂りましょう。
・インスリン注射をしている場合は、低血糖に注意しましょう。
(必要に応じ1~2単位補食を摂り、ブドウ糖・ジュースなどを携帯します)
・体調が悪い時には運動は行わず、運動中気分が悪くなったらすぐに中止しましょう。
・妊娠5か月以降は、あおむけでの運動は避けましょう。
(但し、軽度・短時間の運動は可能です)
糖尿病と妊娠-ニプロ株式会社
低血糖や体調には十分に注意が必要です。
私は前回切迫になったこともあり、お腹が大きくなると運動はできなくなるだろうとも予想できたので、運動療法ありきで血糖コントロールしようとするのはやめようと思いました。まずは食事療法、体調が良ければ運動する、という気持ちでやっています。
ただ、仕事がデスクワークで在宅勤務も多く活動量が少ないため、1日20分くらいのウォーキングをお昼休みの時間にするようにしています。資料にも『子宮収縮が少ない10~14時が勧められる』と書いてありますが、たしかに夕方はお腹が張りやすくてあまり動けないので10~14時の時間帯がちょうど良い気がしています。
少し運動するとやっぱり血糖値クリアしやすい。
運動不足にならない程度に、過度な運動にならない程度に、お腹のハリや低血糖にも気を付けながらなのでけっこう大変です。
心拍数については、私はファーウェイのスマートウォッチで管理しています。
心拍数や消費カロリー、歩数や距離などがわかるのでモチベーションも上がりやすいです。
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妊娠糖尿病におすすめの運動 ※急に始めるのは危険
私が実際にやってみて良かったなと思った運動を紹介します。
私の場合は妊娠前もYoutubeのエクササイズ動画で軽めのエアロビやヨガ、筋トレを定期的にずっと続けており、ウォーキングもしていました。以前もやっていた運動を妊娠中でもできる運動にシフトした状況です。
もし妊娠前は一切運動をしていない、ヨガもしたことがないという場合は、妊娠してから急に一人で始めるのは危険なのでおすすめできません。
妊娠中の運動について竹脇まりなさんが助産師さんにいろいろ質問している動画がわかりやすかったので、不安な人はこちらをまず見てみてください。↓
①10分~20分のウォーキング|日光浴でビタミンDも生成できる!
一番のおすすめは10分~20分のウォーキングです。
日常歩行の推奨は妊娠糖尿病の管理に有効であると示唆されています。(参考URL:ynikk00065.pdf (kyoto-u.ac.jp))
私は車通勤でデスクワーク、在宅勤務も多めなので平日はとくに活動量が少なく、気をつけないと200歩くらいしか歩いていない!なんて日もあります。
日の光を浴びることでビタミンDも生成されます。(参考URL:妊婦さんのビタミンD欠乏症に注意!食事と生活習慣を改善しよう)
1日中日の光を全く浴びない日もあるのですが、運動とビタミンD生成のため意識的に外でウォーキングをするようにしています。
1日に1回は太陽の光を浴びるようにすると、体のリズムも整いやすいし夜の睡眠の質も良くなります。
食事管理・血糖記録をしていて気づいたのですが、外で過ごす時間が長かった休日は外食をしても血糖値が低めの傾向でした。
外で日の光を浴びるのって大事。
通勤で毎日ちゃんと歩いているという人や仕事で活動量が多い人はわざわざウォーキングや運動をしなくてもいいと思うのですが、私のように日々の活動量が少なく運動不足になりやすい人にはとりあえずウォーキングを習慣にしてみることがおすすめです。
ウォーキングなら、今まで運動をしてなかった!という人でもまず5分から始めれば無理なく運動することができます。
歩きすぎも良くないので、私は1日でトータル4,000歩~6,000歩くらい歩くのを目標にしています。(20分のウォーキングだと大体いつも1~1.5kmくらいで2,000~2,500歩分くらい。消費カロリーは私の場合は50kcal~80kcalです。)
こちらの論文でも妊娠糖尿病妊婦の保健指導として、日常歩行は6000歩/日以上を目標としています。
私の場合在宅勤務の日は本当に動かないので、1日20分ウォーキングしても6,000歩には全然到達しない…。
まぁ実際6000歩ってけっこうしんどいので3000歩くらい歩ければいい!と思っています。スマホのアプリでも歩数計使えたりするので1日何歩歩いているかわからない人は探してみてくださいね。
最低限ウォーキングするようにしないと…!
②家事|意外と運動するのと同じくらい脂肪燃焼している!
スマートウォッチをつけて観測するようになってから気づいたのですが、意外と家事をこなすだけでも脂肪燃焼しています。
忙しくてわざわざ運動をする時間を作れない人は、家事をする時間を食後1~2時間に集中してやってしまうのがおすすめです。
私は1人目の子どもが今小学生になったばかり。朝は忙しいし、自分も日中は仕事なので家事はいつもなかなか終わらない…という状況でした。
ただ小学校に入って娘が7時半には自分で登校してくれるようになって、朝ちょうど仕事前に家事をする時間ができました!
朝ごはんを食べてから慌ただしく娘の支度を手伝い、行ってらっしゃいと言いつつ
- 皿洗い
- お風呂掃除
- 水回り掃除
- 片付け
- 掃除機かけ
などの家事を朝の食後に済ませるようにすると、気づいたら50〜200kcalくらい消費しています。
朝ごはんはいつも食事のメニューも変わらないし大体家事で体を動かしているので、朝の血糖値はかなり安定するようになりました。
お風呂掃除や洗濯物を干す、取り込む、シーツを洗濯するシーツをベッドに取り付けるなど体をよく動かす家事は軽い有酸素運動と同じくらいの脂肪燃焼になります。
家事を食後1〜2時間にばばっと済ませるようにすると軽い運動したのと同じくらいの効果が感じられるし家もきれいになってQQL(生活の質)も上がって一石三鳥です。
仕事もあるし…と家事はさぼりがちというか手を抜いていたのですが、家事=運動と思うと前よりもかなり頑張れています!
(妊娠糖尿病になって食事管理をするようになって、料理も増えて必然的に家事が増えましたけどね…。)
※逆に言うと重労働なのでお腹が張っているときやごはん前の空腹時にはやらないほうがいいです!
晩ごはん前はどうしても娘を学童に迎えに行ったりご飯の準備をしたりでバタバタしてしまうので血糖値が上がりがち…。お腹も張りやすいので家事もゆっくりやるようにしています。
③ヨガ・ストレッチ|夜眠れない・肩こり・腰痛などの不調に◎
妊娠してから夜良く眠れなかったり、肩こりや腰痛に悩まされたり、気分の浮き沈みが多かったり。いろんな不調が出てきます。
いつも通りの朝ご飯でも、夜良く眠れなかった日は170くらいまで血糖値が上がってしまったり。体の不調やストレス、睡眠不足が血糖値に影響しやすいことがよくわかりました。
なので副交感神経を優位に働かせてリラックスさせてくれるヨガやストレッチも取り入れています。
1番よく再生しているのがこちらのビーライフ(ビーフロー)のマリコさんのマタニティヨガ。↓
マリコさん自身妊娠されていてお腹が大きいです。何となく私も頑張ろうという気持ちになります。
ちょっと15分も時間ないな…というときは8分でできる竹脇まりなさんのヨガ。ヨガというかストレッチなのでヨガ初心者にも取り組みやすいです。↓
夜にゆっくり時間が取れるときはこちらのヨガも。↓
超熟睡ヨガや便秘解消ヨガも良かったです!↓
普段呼吸も浅くなっているし、体も緊張やストレスでこわばって血流も悪くなっているので、少しだけでも深く呼吸してリラックスできる時間を作るだけでも効果的です^^
④マタニティビクス・軽めの有酸素運動|プラスアルファで動きたいときに
1番はウォーキングなのですが、雨が降っていて外に出られなかったり、バタバタで外に出られないことも。
そんなときは妊婦さんのためのエクササイズ、マタニティビクスをしています。
10分くらいでちょうど良くてよく再生しています。↓
肩回しで体をほぐしたり、腰を回して腰痛予防のエクササイズができるのがちょうど良いです。
お腹が大きくなってくるのでどうしても前かがみになってしまって肩回りがいつもバキバキです(T_T)
同じ人の動画で違うバージョンもあります。↓
マタニティビクスは有酸素運動ですが、全身をほぐしてストレッチにもなるので体調が良いとき、少し体を動かしたいときにぴったりです。
竹脇まりなさんの妊婦さん用のエクササイズ動画もあります。↓
竹脇まりなさんのエクササイズ動画は明るい気持ちになるのでポジティブになりたいときに。
こちらの動画は動きが少なく運動強度が弱め。体操くらいでいいんだよねというときにちょうど良いです。↑
こちらはストレッチ→有酸素→筋トレと30分間でみっちり全身運動できます。
筋トレがけっこうきつかったです。体をたくさん動かしても大丈夫だよという人向けです。私は初期の頃はこのくらいの運動もしていましたが、ちょっと切迫が怖いので軽めの運動だけで済ませています。
妊娠糖尿病に運動は効果的?まとめ|無理のない範囲で上手に取り入れよう!
妊娠糖尿病に運動は効果的なのかまとめました!
運動療法の効果
- 基礎代謝を高め、血糖コントロールを改善
- ストレス解消・気分転換
- 筋力・体力の強化
- 血流改善
- 腰痛・肩こりの解消
- 運動不足の解消
妊娠糖尿病の3つの治療法、食事療法・運動療法・薬物療法の中の一つであり、非常に効果的だと認められています。ただ身体の状態によっては運動できない場合もあるのでよくよく注意して取り組むのが◎です。
私は前回切迫になってつらかったので、お腹のハリや体調には気をつけながらまずは食事療法で血糖コントロールできることになることを目標に、プラスアルファで運動を取り入れています。
ただ運動不足も良くないので、1日に1回は太陽の光を浴びてウォーキングをしたり、意識的に運動不足を解消することは大事かなと思います。
食後1~2時間に少しウォーキングしたり、家事をしたりするだけでも効果的な運動になる!
妊婦さん用のマタニティビクスやエクササイズ、ヨガなども上手に取り入れながら無理せずゆっくり血糖コントロールできるようになるといいですね…!
妊娠糖尿病の食事管理や血糖測定についても別記事でまとめているので良かったら読んでみてください。
★第一子妊娠時(食事管理なし・転院・管理入院・インスリンあり)
★第二子妊娠時
感想などあればコメントください^^